一度生還に成功したので、頭を整理するために書きます。
どんなゲーム
異世界に迷いこんだ友人とメール・電話でやり取りし、元の世界にもどしてあげるゲームです。
と、概要にある通り、目的は非常にシンプル。
変な駅に迷い込んじゃった人の実況スレなんかを追ってた人間はプレイして損はないかと。そういう感じです。
で、とにかく雰囲気が最高。これに尽きる。
画面作りだけで5億点。断片的な情報から全体像を想像していく構成で5億点。システム周りだけちょっと差し引いた後その他諸々をあわせて100点満点中3兆点。
作者様の公開記念記事を見ると手っ取り早く雰囲気を感じとることができます。
オカルト的なものが大好きな身としてはSS見るだけでも涎が止まらん。
ゲーム中の資料なんかは実際に印刷したものを写真に撮って加工しているそうです。もうそれだけで信頼と尊敬が爆上がり。
国内一人旅ブログ「はこいりむすめのいえ。」 : 【特設記事】フリーゲーム「ヨミクニサン」公開しました
ゲーム本体のダウンロードはこちらからできます。
感想
メールと電話で間接的な探索をするという性質上、亮太の連絡待ちに毎回数秒のラグがあるのをどう捉えるかでプレイ中のストレス具合が変わってくるかな。
と、書きたいところですがプレイした印象ではそのへんは「リアルな間」という感じ。ホラーというジャンルの性質上、一瞬だとしてもラグがあるとそのあいだに亮太になにかあったのでは？と電話を取っていいのか悩む場面もあってとても良かった。
上でも触れた通り、とにかく画面作りというか、雰囲気作りというかが最高で、遠子としてはずっとPCと向き合う画面が続いても飽きなかったです。
画面上の演出以外にも、電話の向こうから聞こえる音がリアルで、テキストがなくても亮太の行動がわかるようになっているのが上手い。イヤホンやヘッドホンがあった方が絶対に楽しめる。というか音がないとどうにもならないシーンもある。
ただ、シナリオ・演出が最高だったのでかえって
このセーブ周りのシステムのクセが際立ってしまったかも。
選択をやり直せない緊迫感を味わえる代わりに、ちょっと今日はここまで…ということができない。1周がそんなに長くはないので、よほど切羽詰まったときにさえ開かなければ大丈夫な問題だとは思うけど。
総じて雰囲気にパラメーターを全振りしたようなゲーム。最高。
システムに多少のクセがあったとしても、じゃあそこでプレイをやめようとは思わせないほどに引き込まれる世界観。画像1点1点の作りこみがすごくてどれも雰囲気たっぷり。手探りであちこち歩き回るのが楽しいゲームでした。
分岐数が多いのに比例してED数もかなりの量があるようなのでボリューム満点です。
一発ネタ感は全くなく、じっくりゲームを遊びたい人に向いていると思います。
わけのわからないものを見て「うわ～なんだこれ」ってはしゃげる人間にはとってもオススメ。そしてそこにある情報を組み合わせて全体像を見ようとする人間にはもっとオススメ。
以下はネタバレ込みの感想になるので未プレイの方はご注意を。
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適当にウロウロさせていたら最初はED13になりました。とりあえず神社を見たからには手を合わせておかないとな！って日本人の心が裏目に出てしまった…（神様いなかったみたいですが）
そのあと一番初めにたどり着いたEDでは神様が助けてくれた気配がするので、標本の有無で分岐があるのかな？ セーブなくても一周30分かからないかな程度なので検証する気も湧くんですが、もしかして駅ごと、駅の中でも複数生還ルートがありそうな気配がするのでまずは他を見て回ってからにします。
神土駅周辺を散策してみた印象、ダム建設により周辺集落がまるっとなくなるかどうかの瀬戸際な時代なんでしょうか。土地で昔から信仰され祀られていた「ヨミクニ様」の御神体である蛾の身体をダム推進派あたりが破壊。それにより加護がなくなったためダム建設のため土地が拓かれても神は無抵抗、周辺は遠子や亮太から見ればもう何年も前にダムの底に沈んでいる…といった具合。
時おり送られて来る文字化けメールやミニゲームの画像を見るに、降りられる駅の周辺地域をまるっと巻き込んだ事件が起きていたみたい。
あと、タイトル画面の文字を読むにタイチは人工知能みたいですね。
まだ神土駅からしか生還できていないので、このあたりについても他の駅で情報が出てきそう。
答えを教えてくれる人が誰もいない状況で、断片を寄せ集め何が起こったのかを考える。そういうスタイルの作品が大好きなので「ヨミクニサン」は個人的に好きなフリーゲーム上位に登場してさっそく食い込んできました。
ED埋めをある程度したらまた書き足したりします。
今日はこれまで。
