Twitterで見かけて気になっていた「二人じゃないとプレイできない」ゲーム、「Tick Tock:A Tale for Two」を友達とプレイしました。
謎解きのネタバレはありませんが、シナリオに関するネタバレがあるかもなので今後遊ぶ予定のある方は薄目で読むか、クリア後にどうぞ。
どんなゲーム
あなたと友人は、一人の少女が生み出した時計仕掛けの奇妙な世界に閉じ込められてしまいました。刻々と時間が過ぎ去るなか、二人で協力して世界の秘密を解き明かし、どうにかして脱出する方法を見つけなければなりません。
上記アプリ紹介にあるシナリオからわかる通り、内容としては結構オーソドックスな謎解き脱出ゲーです。全三章。
他のゲームと違うのはプレイヤーが絶対に二人必要というところ。
プレイヤー二人の端末にそれぞれ違った情報が表示されるのでそれを互いに伝え合うことで謎を解いていきます。このシステムのおかげで同じ部屋で一緒にプレイするより、離れた場所から通話で連絡を取りながらプレイした方が盛り上がる気がするんですよね。本当に一切相手の見ているものがわからないので。
そこから生まれる「謎が解けずに詰まってしまったのか？」「そもそも情報が全て出てないのかも？」という、ソロでは味わえない悩みが楽しかったです。明らかに情報は出きっているはずなのにヒントが足りなくて進めない箇所の原因が、本当に些細な伝え漏れだったり。
iOS、android、Steam、Switchのクロスデバイス対応で、とにかくお互いいずれかの端末にアプリが入っていれば遊べるお手軽さ。元は海外のゲームですが有料買い切りなのもあってローカライズは完璧、違和感なく遊べました。
私は2時間ちょっとでクリア。周りも長くて3時間半ほどでクリアしているようなので、通話飲みでの余興なんかにもいいと思います。
2020年5月現在iOS版が370円で一番オトクみたい。
感想
謎解きゲームとしての難易度は易しめの部類だと感じました。
ただ、このゲームに関していえば謎を解くことそのものが主軸というより、一緒にプレイする人とのコミュニケーションを楽しむ面の方が強いと感じたのでバランスはかなり良いんじゃないかと。これ以上に難易度をあげてしまうとプレイが2日がかりになることもザラにあるでしょうし。お互いの記憶が新鮮なうちに駆け抜けていけるちょうどいい塩梅だと思います。
お互いに息を合わせないと進めないところもあって、システムを活かそうという気概を感じました。
個人的にこのシステムがすごく楽しかったので、数日がかりになってもいいからボリュームアップしたバージョンもプレイしたいです。今後に期待。
ホラーでは全然ないです。
ただ、プレイヤー２側には若干のビックリ要素があるのでそういうのが本当にダメで直面したら暴れ出してしまうが？！という方はプレイヤー１を選ぶのが無難です。基本的にアマリーのプレゼントの趣味が悪い。
わりと情報さえ出揃ってしまえばサクサク進みます……が、これって反対に情報が出ないと二進も三進もいかないってことなんですよね。
通話だけの情報だと当然、相手の発した言葉だけがすべてになるわけですが、人間て自分の知っている情報を当たり前と思い込んでしまう節があるというのを実感しました。すべて読んでいるつもりが読んでいない箇所があったり。
なので唯一書ける攻略のヒントは「画面に映ったもの全てを声に出して読み上げ説明する」に尽きます。
でもその、あーでもないこーでもないって悩んでる時間が楽しいんですけど。いっぱい悩もう。
シナリオ面に関して、個人的にかなり好きな部類のエンディングで大大満足って感じです。
レビューの中には「内容がよくわからなかった」「スッキリしない」みたいな意見も散見されるんですが、世にも奇妙な物語とかふんわりJホラーなんかを愛好される民の間ではよく見る光景ですよね。そういう人間は好きなやつです。というか話の顛末なんかは割と明瞭は方だと思います。
永遠に続く時間を妹と過ごそうとした姉と、そのための贄として招かれた我々、それを拒んだ妹の話という感じ。
何気なく、良かれと思って、意識しないで起こしてきた行動に最後の最後で意味を与えられたりするのが好きなんですよね。仮面ライダー鎧武のインベスの正体の明かされ方と1話の関係みたいのが大好きなので。
総合して、3時間ほど時間のとれる友達がいる方にはオススメです。
ネックがあるとすれば有料だけどβ版らしいところと、プレイヤーの二人ともがアプリを購入しなければならないところくらいでしょうか。
以上。
最後のリザルトにも意味があるの、めちゃ好き。
